三和ストーリー 01
より欲張りに。
お客様の近くで、
次の価値を取りにいく。
代表取締役社長
北山 宗之
2009年3月、同志社大学大学院私法学専攻前期課程を修了。同年4月に豊田通商株式会社へ入社し、法務部にて企業法務に従事する。2014年3月に同社を退職し、同年4月、株式会社三和金属工業へ入社。社内の全部署で研修を経験した後、営業部・総務部を兼務し、顧客対応から会社運営まで幅広い業務に携わる。2024年11月、代表取締役社長に就任。「会社の成長と社員の幸福が循環する組織づくり」を掲げ、「お客様のそばに立つこと」と「当たり前のことを、当たり前にやり続けること」を大切に、経営に取り組んでいる。
SANWA'S STORY 01
Index
現状に甘んじず、次を狙う
私はこれまで、「三和金属にとって最も大切なことは何か」を繰り返し考えてきました。その中で辿り着いた答えは、とてもシンプルです。
それは、「お客様に必要とされ続ける企業」であること。
そのためには「会社の成長と社員の幸福が循環する会社」であることが必要だということ。
会社が成長しなければ、社員を守ることはできません。
一方で、社員の力がなければ、会社も成長できません。
だからこそ私は、会社も社員も、今ある場所に甘んじるのではなく、もう一歩先を狙える関係でありたいと考えています。
三和金属は、決して派手な会社ではありません。しかし、だからといって小さくまとまる必要もありません。今ある強みを活かしながら、足りないものを補い、お客様にもっと必要とされる会社へ変わっていく。私は、そんな“欲張りな会社”でありたいと思っています。
お客様との距離を縮める
当社は1945年の創業以来、グリスニップルメーカーとして事業を続けてきました。長年にわたり市場で評価をいただき、現在もグリスニップルは当社にとって重要な事業の一つです。
しかし、私はその実績に甘えてはいけないと考えています。入社後に強く感じた課題は、私たちは本当にお客様の声を直接聞けているのだろうか、ということでした。当時の当社は、卸問屋や商社を介した取引が中心でした。それ自体は決して悪いことではありません。ですがその構造の中では、お客様の声がどうしても遠くなります。
何に困っているのか。
何を求めているのか。
これから何が必要になるのか。
そうした生の声が私たちの元へ届く頃には、いくつもの段階を経た後になっていました。
お客様に必要とされ続けるためには、もっとお客様の近くに立たなければならない。
そう考え、まず取り組んだのが営業機能の強化でした。大阪営業所を立ち上げ、専任の営業担当を配置し、自らお客様の元へ足を運ぶ体制を整えました。
お客様の声を直接聞く。
その声を、社内の技術・製造・品質へつなげる。
お客様との距離を縮めることが、三和金属の次の可能性を切り拓く第一歩でした。
受託加工を軸に、
勝負できる領域を広げる
お客様との距離が近づくにつれ、受託加工事業の可能性が見えてきました。グリスニップルは、当社が長年培ってきた大切な事業です。一方で、お客様ごとの課題に柔軟に応えていくという意味では、受託加工は非常に汎用性の高い事業です。
お客様が求めるものは、一つではありません。材質も、形状も、数量も、納期も、求められる品質も案件ごとに異なります。
だからこそ私たちは、
「三和金属に相談すれば、何とかなる」
そう思っていただける会社を目指してきました。
マシニングセンタや複合加工機への投資。
協力会社ネットワークの拡充。
品質保証体制の強化。
そして、大塚工場との資本提携。
※2025年10月に株式会社大塚工場の株式100%を譲り受けました。
これらは別々の施策ではありません。お客様の課題に対して、より多くの選択肢を提供するための取り組みです。
自社設備だけにこだわらない。
自社内だけで完結することにもこだわらない。
営業、技術、製造、品質、総務がそれぞれの役割を果たし、Team SANWAとして、お客様にとって最適な答えを届ける。
私たちは、単に言われたものを作る会社で終わるつもりはありません。
お客様の課題に近づき、必要とされる領域を自ら広げていく。
それが、これからの三和金属が取りにいく価値です。
「個」から「組織」へ。
もっと強いTeam SANWAへ
私が入社した頃の三和金属は、良くも悪くも個人の力に支えられた会社でした。高い技術力や経験を持つ社員はいましたが、それぞれが個別に頑張っている状態でもありました。私は、それを否定したいとは思いませんでした。むしろ、それが当時の三和金属の等身大の姿だったと思っています。
大切なのは、過去を否定することではありません。
これまで積み上げてきた強みを認めた上で、その強みをどう活かし、次の時代へつなげていくかです。
そのために、少しずつ組織を整え、役割を明確にし、技術や知識を共有しながら、Team SANWAとしてお客様へ価値を届ける体制づくりを進めてきました。
個人の力だけでは、できることに限界があります。しかし、営業が声を聞き、技術が形にし、製造が実現し、品質が安心を届け、総務がその全体を支える。それぞれの力がつながれば、会社としてできることはもっと増やせる。
私は、三和金属をもっと強いTeam SANWAにしていきたいと考えています。
「あるべき姿」に固執しない
私は、三和金属の将来について、固定された「あるべき姿」を強く描いているわけではありません。もちろん、会社として大切にしたい理念や姿勢はあります。しかし、私たちはお客様があってこそのサプライヤーです。時代が変わり、お客様が求めるものが変わるのであれば、私たちもそれに応じて変わっていかなければなりません。
大切なのは、「こういう会社でなければならない」と自分たちの形に固執することではなく、お客様に必要とされ続けるために、必要な変化を、必要なだけ取り入れていくことだと考えています。
だからこそ、私は三和金属を過剰に大きく見せたいとも、過去を否定したいとも思っていません。
まずは、等身大の三和金属をきちんと受け止める。
その上で、今ある強みを活かし、足りない部分を補いながら、お客様により近い場所で価値を届けられる会社へ変えていく。
変わることを目的にするのではなく、必要とされ続けるために変わる。
その姿勢こそ、これからの三和金属に必要なものだと思っています。
AI時代は、中小企業にも勝機がある
私は、AIの活用にも大きな可能性を感じています。かつてインターネットは、知識へのアクセスを平等にしました。そしてAIは、情報を整理し、考えを深め、形にしていく力を大きく拡張してくれます。
これは、私たちのような中小企業にとって大きなチャンスです。
限られた人数でも、より広い市場を見渡せる。
未経験の業界や分野、あるいは海外の情報にもアクセスできる。
これまでリソース不足で手が届かなかった領域にも挑戦できる。
規模が小さいからできない。
人が少ないから勝てない。
そう決めつける必要はありません。
AIを使いこなせば、中小企業でも大きな相手と戦える時代になりつつあります。AIは、人を置き換えるものではありません。お客様を理解し、課題を見つけ、解決策を考える力を拡張してくれる武器です。
我々のような中小企業にとって、これまで以上に「欲張れる」時代だと捉えています。
当たり前を、武器にする
私は、三和金属が劇的なイノベーションを起こす会社になるとは思っていません。少なくとも、それは私たちの得意分野ではないと感じています。
しかし、私たちには別の強みがあります。
決められた品質で作ること。
約束した納期を守ること。
誠実に向き合うこと。
問題があれば改善を重ねること。
こうした「当たり前」を、当たり前にやり続けることです。
一見すると、とても地味なことかもしれません。けれどもBtoBのモノづくりにおいて、お客様が本当に求めているのは、まさにその積み重ねだと考えています。
必要なものが、必要な品質で、必要な時に届く。
困った時に、きちんと向き合ってくれる。
任せたことに、誠実に応えてくれる。
実は、この当たり前を徹底できる会社は、決して多くありません。だからこそ、そこには勝機があります。
私たちは、お客様との距離を縮め、その声に耳を傾けながら、
期待に誠実に応え続ける会社でありたい。
特別なことを声高に掲げる会社ではなく、
必要とされることを、確実にやり続ける会社でありたい。
そして、その当たり前を積み重ねることで、
もっとお客様に必要とされ、もっと社員が誇れる会社にしていきたい。
等身大で、しかし欲張りに。
それが、私の考えるこれからの三和金属です。